ずっと頼まれていたもので「渋い引き出しをなんとかして~」という案件がありました。
もともとここの組み合わせではないようで、途中でかなり引っかかる引き出しです。
当たっているのは両端なので、当たっていると思われるところを中心に鉋で削り落とします。
よく見ると、板が反って平らではないところも見られます。
結果としては、全面的に削ることになってました(笑)
削る作業をするにあたって、注意すべきことは釘の有無。
鉋の刃に釘が当たったら、絶対に欠けます。
なので、事前にしっかりと金槌で押し込んでやります。
釘〆が使えれば、もっと有効。
では、鉋をかけていきます。
広葉樹素材だから、一筋縄ではいかないところもあります。
急に引っかかる逆目があらわれます。
鉋を通せる向きを確認しながら、何度も削っていきます。
また、鉋が引っかかって真っ直ぐに引けないときは、鉋を斜めにして引くことで削ることができました。
削っていくと、持ち手の蓋のところとの辻褄も合わないなんてことも起きてきます。
最終的な引っかかりはここにもありました(笑)
ここも削って修正します。
結構な量を削りました(笑)
これ、以前にベルトサンダーでやっていた人もいたけど、こんなに削ることになると割に合わないんじゃない??
大変だったろうな・・・。
それでは、チェック!
引き出しを入れて・・・。
押し込む!
途中で止まることはありませんでした。
この具合なら、いいんじゃないでしょうかね。
削ったところに蜜ロウを塗ったら、劇的に滑りがよくなりました。
最後まで一気に押し込めるようになったのでした。
満足できる修正でした。
今回、酷使した鉋の刃はそのうち研ぎたいですね。
ダメージはかなりあったと思います。
ホームセンターの小鉋ではありますが、いろいろ頑張ってくれます。
そして、タンスをつくる職人さんの技術の凄さが改めて分かりました。
気持ちよく引き出せるようにするのは、かなりの調整力が必要で大変ですよ!
職人さんの桐箪笥、実はあの値段でも安い方なのかもよ。
本日もお粗末さまでした。